犬と猫と歩く日々。

Todd Rundgren、唐沢寿明が好き

マイケルを追って、ビートルズと出会う

中学生時代、マイケルが出てくるSF小説を読みました。舞台は1987年。マイケルの後楽園球場ライブの有った頃。18才の女の子3人組が、87年マイケル来日の時、マイケルと会いたいと赤坂キャピトル東急ホテルに泊まる話。同じホテルに泊まれば、会うチャンスが有るという彼女たちのもくろみは成功するのでしょうか?
この物語、実はビートルズがメインのお話ですが、洋子、ゆかり、千絵という3人の女の子の愛するマイケルが印象的にちりばめられた物語です。

首尾よく赤坂キャピトル東急に泊まった彼女たち。彼女達3人は帰国子女で、英語を自由に話せます。馴染んだアメリカからの急な日本への帰国の悲しみをなぐさめてくれたのは、マイケルの存在でした。
そのマイケルにいよいよ会えるかもしれません。
マイケルの居る、10階に行くためには、直通のプールエレベーターに乗らなければいけません。
しかし、地下の駐車場にある乗り場にはガードマンがいます。主人公達の幸運は、ガードマンが主人公の幼なじみだったこと。お願いして10階のマイケル直通のエレベーターに乗る事が出来ました。
(以下小説より)
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上の階、そう10階に。私たちのマイケルがいるんだわ。マイケルといってもおむかいの犬の名まえなんかじゃない。
あの世紀のスーパースター、マイケル・ジャクスンだ。

悲しみをなぐさめてくれたのは、マイケル・ジャクスンただひとりだった。…あんなにすてきに踊ってうたえる人なんていないもの。あの澄んだ声。軽い身のこなし。

マイケルのレコードも、マイケルのプロモーションビデオもすべて集めた。一番気に入っているのは「セイ・セイ・セイ」だ。

マイケルが少年の格好や、ボードビリアンの衣裳を着たりして、ものすごくかわいくてかっこいい。
それにポール・マッカートニーという人もかわいい。あの人もきっと、ビートルズのときにここへ泊まったんだわ。
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ところが、10階に着いたら待っていたのは
30年前の世界!

1966年に、赤坂キャピトル東急の前身「東京ヒルトンホテル」に宿泊していたビートルズが彼女達を出迎えたのです。

出迎えてくれた、たれ目のかわいい青年は誰?人なつこい笑顔の、鼻の大きな男の人は?赤毛のどこか超越したような雰囲気のこの男は? ハンサムで、八重歯のこの人は?

どうやら時空のねじれが存在したらしいのです。目の前に居るのはビートルズ

彼女達は、取り敢えず、知っているビートルズの曲を話して会話を(英語で)合わせようとします。

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ビートルズのポール「きみの一番すきな曲はなんなのさ」
千絵「エリナー・リグビー」    ポールが凍り付きます(まだこの曲は彼の頭の中にあり、公開されていない)

(ポールとの会話のシーン)
洋子「私は今日、マイケル・ジャクスンの公演にいくのよ」
ポール「マイケル・ジャクスン?なんだい、それって」
洋子「黒人の歌手なの。すごいスーパースターなのよ」
ポール「どのくらい?」
洋子「すごいの。何かうまくいえないけど。そうね、レコード、もってくればよかったわ」
ポールはうなずいた。
ポール「待っていればきけるだろ。20年。」

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I want you back、が1969年だから、ぎりぎりポールは、ビートルズ来日時の1966年、マイケルを知らなかったのですね。

この本の題名は「抱きしめたい」作者は、島村洋子さん。コバルト文庫です。マイケル来日の翌年の1988年に1月に出版されています。来日が9月なので、その頃から執筆していたのではと思います。
当時ビートルズファンでもあった私は、良く読んだ本でした。主人公の洋子とジョンとの別れるシーン、そして、メンバーの中でジョンだけが居ない現代に戻った描写に切なくなっていました。

一時期手放していた、この本ですが、最近なぜか思い出し楽天の古本で購入してしまいました。

ひまわりの季節です。マイケルはひまわりが好き、という事で。

「300万本のひまわり」
口蹄疫からの復興のシンボルとして、今年から植えているとの事。
宮崎県西都市西都原公園(西都原古墳群)、花と自然にあふれていますね。自然そのものがそのまんまに。

300万本というと、ケタ違いの多さとです。画像検索してても、黄色い地平線みたいな。
今丁度見頃との事、あったかい気持ちになる花です。近場の方がうらやましいな…今年は予定がつかないけど、壮大なひまわり畑、是非いってみたいです。

ソフィアローレン主演の映画「ひまわり」もありましたね。
旧ソヴィエトのひまわり畑。広ーい!切なーい!